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COVID-19ハンセン病コミュニティ支援 in ネパール Part 2 緊急支援物資の供給

ネパールでの活動

2020年6月から9月中旬までの約3カ月にわたり、新型コロナウイルスの感染拡大により生活に困窮するネパールのハンセン病回復者に向けた支援事業が行われています。活動地は、アメリカ、ブラジルに次いで新型コロナウィルス感染者の多いインド(2020年8月現在)と国境を接する南部のタライ地方です。タライは、ネパールの中でも貧富の差が激しく、生活環境が厳しい地域と言われています。このコロナ禍でインドで仕事を失った多くの人々が帰郷する際、タライ地方を通過し、時には滞在する影響もあり、ネパールで新型コロナウイルスが最も蔓延する地域となっています。

本事業の活動は緊急支援物資の供給、政府・関係者へのアドボカシー、積極的な情報発信の3本柱からなり、包括的に当事者コミュニティをサポートすることを目指しています。今回はその中で緊急支援物資の供給についてお伝えします。

緊急支援物資の供給

支援先団体であるNepal Leprosy Trustは、ハンセン病回復者や障がいを持つ人々からなる自助グループ(SHG:セルフヘルプグループ)と共に活動を行っており、最も支援を必要とする25のSHGメンバー(約600人)とその家族に米、豆、食料油などの食料品や石鹸、マスクなどの衛生用品を配給しました。食料は家族4人が1カ月間生活できる量です。コロナ禍で仕事を失ったメンバーの中には、今日明日の食料にも事欠くほど困窮している人々もおり、そうした人々にとってこの物資供給はまさに「命をつなぐ」支援となりました。

食料などの物資を配給していると、支援を受けようと近隣住民が集まり、混乱が起こることもありました。そのたびに現場のスタッフは事業の趣旨を説明して住民に納得してもらわなければなりませんでした。

7月のマホタリ地区での配給の際、支援対象から外れてしまったハンセン病回復者の女性が現れて自らの窮状を訴えましたが、物資に限りがあるため、この女性に配給することができない状況でした。すると、その様子を見たメンバーが話し合い、めいめいが自分が受け取った支援物資の中から少しずつ米を分けてあげることになり、結果、女性は30kgの米を持って帰ることができました。

自助・相互扶助の精神

新型コロナウイルスによってもたらされる未曾有の事態を乗り越えていくために、政府による公的サービスによる支援はもちろん、国際機関、NGOなどが支援の必要な人々に手を差し伸べることは重要です。一方、7月のマホタリ地区で見られたように、メンバー同士が協力して困難に立ち向かう自助の精神や、お互いに助け合う相互扶助の精神も、コミュニティが危機を乗り越えるために欠かせない要素と言えます。

現に本事業の活動に共感した区長の一人から支援拡大のための寄付があり、支援物資を追加で配給することができるようになりました。これは、メンバー同士が活動を通じて互いに助け合ったり、自分たちの力で何とかしようと行動したからこそ得られたものでした。当事者たちのこのような姿勢が周囲を動かし、持続可能な活動へとつながっていくのだと、改めて感じられた出来事でした。

Nepal Leprosy Trustのfacebookでは、日々の活動をご覧いただけます。

2020年8月4日発信のネパールのCOVID-19ハンセン病コミュニティ支援についてはこちらを、当財団が実施する新型コロナ対策支援については、こちらをご覧ください。