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COVID-19ハンセン病コミュニティ支援 in インドネシア Part 2 ペルマタの若きリーダー

インドネシア南スラウェシ州におけるCOVID-19ハンセン病コミュニティ支援事業は、回復者団体ペルマタ(PerMaTa)南スラウェシ州支部の若い回復者リーダーが主体となって、2020年5月から8月にかけて実施されました。各県の行政当局や保健センターとの交渉に加え、遠隔地や山間部にあるハンセン病患者、回復者宅の訪問を行い、コロナ禍で苦しむ人々への支援物資の配布や、新型コロナウィルスやハンセン病についての正しい情報の伝達、カウンセリング等を行いました。現場での判断の多くは、県の回復者リーダーに委ねられています。仲間と協力しながら、責任をもって一つ一つの困難を乗り越えていくことが彼らの大きな自信に繋がりました。回復者宅の訪問では、交通の便の悪い遠隔地も多く、目的地までひたすら険しい山道を登らなくてはならなかったり、やっとたどり着いた住所に尋ね人がおらず近所を探し回ったりなど、数々の苦労もありましたが、決して投げ出したりはしませんでした。その彼らのモチベーションや活力はどこから来るのでしょうか。今回は、若い2人の回復者リーダーの人生の物語をご紹介します。

 

ラフマワティさん(29歳)

ラフマワティさんは、ペルマタ(PerMaTa)南スラウェシ州ゴワ県のリーダーを務めています。
彼女は、11歳、小学校5年生のときにハンセン病と診断されました。ハンセン病の影響で左足が麻痺し、3年間ベッドで過ごしました。その後、さらなる治療を経て完治しましたが、皮膚に残った痕を恥じ、自宅にひきこもる生活が続きました。
21歳のときに、ペルマタのゴワ県支部が設立され、活動に参加するようになりました。とりわけハンセン病の正しい知識を地域や学校に伝えていく活動に関心を持ち、その活動を通じ周りの人々に心を開けるようになりました。ラフマワティさんはハンセン病のため、学業を続けることは叶いませんでしたが、回復者支援の活動によって、多くの知識と経験、そして多くの大切な仲間を得ることができたと言います。そして、今では自分がハンセン病回復者であることを堂々と人に伝えることができるようになりました。
本事業においても、持ち前の明るさとリーダーシップを発揮しています。訪問先のある村では、彼女の積極的な様子に、村長が大変驚いていたと言います。「コロナ禍で苦しむ患者・回復者の皆さんが少しでも支援を得ながら生き抜くことができるよう、また自分と同じようにハンセン病に対する偏見・差別で苦しむ人々の支えになることで、一人でも多くの回復者の生活が向上するように貢献していきたい」と強い決意を語りました。

 

カハルディンさん(31歳)

ハルディンさんは、現在、中学校の教師として働きながら、ペルマタ南スラウェシのジェネポンド県のリーダーを務めています。カハルディンさんは2007年、高校在学中にハンセン病を発症し、卒業後間もく症状が悪化し、顔や全身に結節(こぶ)が現れました。

当時はハンセン病の知識が全くなかったので、食物アレルギーが原因だと思いっていました。心配したおじに連れられて近所の医師にみてもらい、200,000ルピア(約1,500円)を払って4カ月分のMDT(ハンセン病治療薬。本来は、世界中、無料で配布されており、通常は6〜12ケ月の服用が推奨されている)をもらいましたが、それでも自分の病気がなんであるか、はっきりとは分かっていませんでした。

しかし、教員として働いていたある日、健康教育のために学校を訪問した保健センターのスタッフからハンセン病のことを聞き、自分もMDTを服用していたと伝えると、すぐに保健センターで詳しい検査をするように勧められ、きちんと治療をし直すことができました。薬の影響で一時的に肌が黒くなり、友達からからかわれることもありましたが、この時ですら、ハンセン病がどんな病気であるのかよくわかっていなかったので、どちらかというと楽観的でした。1年のMDT服薬を終え、2011年に血液検査で陰性となり、幸いどこにも障害が残ることなく完治することができました。

翌2012年の12月、ペルマタ南スラウェシのジャネポンド支部が設立され、人の勧めもあり、喜んでメンバーになりました。彼はペルマタに入って初めて、ハンセン病がどんな病気で、どうやって感染するのかを知ったといいます。保健センターでは、定期的に薬を飲むように指導はされましたが、ハンセン病について詳しいことは教えてくれませんでした。ハンセン病であることを伝えると、途中で治療をやめてしまう人が多いため、そのような方法が取られていたのです。最初は自分がハンセン病だったということを受け入れることにためらいがありましたが、ペルマタの先輩が勇気づけてくれたおかげで自信を取り戻すことができました。

カハルディンさんは、自らの経験から、ハンセン病の正しい情報を知り、いち早く症状を見つけて治療を開始することがいかに重要であるかを痛感しています。正しい知識を得られずに治療が遅れたにもかかわらず、障害が残らなかったことは本当に幸運だったのです。今はそのありがたみを感じずにはいられません。ペルマタに参加してからは、とりわけハンセン病の兆候のある人が病気を理解し、無事に治療を終えられるようサポートしています。病気の経験をしたからこそ伝えられる励ましは、今、多くの患者さんの心を照らし希望と勇気を与えています。

本事業の活動地である5県のみならず、ハンセン病に関わる問題はインドネシア各地に残されています。ハンセン病を経験した彼らだからこそわかること、見えることは、私たちに大きな示唆を与えてくれます。この地域の問題解決の担い手として彼らの更なる活躍を期待しています。

 

PerMaTa南スラウェシDTIfacebookでは日々の活動の様子がご覧いただけます。

2020年8月13日発信のインドネシアのCOVID-19ハンセン病コミュニティ支援についてはこちらを、当財団が実施する新型コロナ対策支援については、こちらをご覧ください。

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