JP / EN

News 新着情報

COVID-19ハンセン病コミュニティ支援 in バングラデシュ Part 2 コミュニティ・チャンピオン

バングラデシュにおけるCOVID-19ハンセン病コミュニティ支援事業は、北部のハンセン病蔓延地域である4県の回復者団体が主体となって、2020 年6月から7月に実施されました。地域のハンセン病回復者宅を訪問し、コロナ禍で苦しむ人々への支援物資の配布、新型コロナウィルスの予防方法および病気に負けない身体を作るために必要な栄養情報の提供、さらにカウンセリングなどを行いました。

本事業の実施において、回復者団体のリーダーを支えたのが「コミュニティ・チャンピオン」と呼ばれる地域に住むハンセン病回復者やその家族からなる選抜チームです。彼らは、回復者支援団体であるレプラの支援を受けて、メンタルヘルスのカウンセリングや障がいのセルフケアなど、数々のトレーニングを積んでおり、その知識や経験をもとに地域に住むハンセン病回復者や障害者をサポートしています。

本事業には、36名のコミュニティ・チャンピオンが参加し、そのうちの多くが女性でした。彼女たちは、自身または家族のハンセン病の経験と専門的な知識に加え、女性ならでは視点と感覚を生かして、家庭訪問により困っていることや子どもが抱えている問題を丁寧に聞き取りました。彼女たちは地域の女性たちの良き相談相手であり、アドバイザーにもなっています。

コミュニティ・チャンピオン マクスダさん(39歳)

シラジガンジ県での活動に参加したマクスダさん(39歳)も、コミュニティ・チャンピオンの一人です。
マクスダさんは娘が生まれた翌年、18歳のときにハンセン病と診断されました。病気がわかるとすぐに夫から離婚され、小さな娘を一人で育てなければなりませんでした。
他の国同様、バングラデシュにおいても、ハンセン病患者・回復者に対する偏見・差別は根強く残っており、とりわけ女性や子どもの置かれている状況は厳しいと言われています。なかにはハンセン病というだけで家を追い出されてしまう人も少なくありません。家族や地域から疎外され、拒絶される苦しみと悲しみは察するに余りあります。

マクスダさんは離婚後、生計を立てる手段がなかったため、どうやって生きていけばよいのか途方に暮れたといいます。その後、レプラの支援で縫製技術を学び、生活ができるようになりました。現在は養鶏を行って生計を立てています。必死に育てた娘は立派に育ち、現在は理学療法を学んでいます。そしてマクスダさんの活躍を応援するサポーターの一人となっています。
マクスダさんは、このコロナ禍の厳しい状況を、地域のみんなで支えあい、励ましあって乗り越えていくことが大事だと考えています。

ハンセン病であっても障害があっても、
すべての人が尊厳のある生活を送ることができる地域にしていきたい

マクスダさんの願いです。

偏見・差別や経済的な困窮などハンセン病に関わる問題は多く残されていますが、とりわけコロナ禍におけるハンセン病回復者を取り組まく状況は一層厳しくなっています。これからもコミュニティ・チャンピオンが回復者団体と密に連携し、ハンセン病患者および回復者とその家族がこの困難な時期を乗り越えていけるよう、彼らの活躍を期待しています。

回復者団体ボグラ地域連合レプラ・バングラデシュfacebookでは日々の活動の様子がご覧いただけます。

2020年8月19日発信のバングラデシュのCOVID-19ハンセン病コミュニティ支援についてはこちらを、当財団が実施する新型コロナ対策支援についてはこちらをご覧ください。