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看護フェロー初のアメリカ視察

Sasakawa看護フェロー事務局は、2023年年明け早々7泊9日でアメリカを訪問し、昨年秋から大学院に就学中の看護フェロー3人の様子を確認、さらに本奨学金対象校にプログラムの周知を行いました。訪問したのは以下5校、その様子をレポートします。

  • ワシントン大学(ワシントン州シアトル)
  • イリノイ大学シカゴ校(イリノイ州シカゴ)
  • デューク大学(ノースカロライナ州ダーラム)
  • ノースカロライナ大学チャペルヒル校(同州チャペルヒル)
  • ジョンズホプキンス大学(メリーランド州ボルティモア)

ワシントン大学

渡邊美幸さん(21年度フェロー)が看護学部DNPコース(Doctor of Nurse Practitioner)に所属。国際看護師協会(ICN)現会長の出身校でもあり、看護学部、公衆衛生学部、薬学部、歯科学部など6保健科学学部が連携するラボがあり、専門横断でHealth対応に力を入れているとのこと。Ana Mari Cauce学長をはじめ、看護学部、公衆衛生学部の学部長らとの面会にすべて同席した渡邊さんからも、「看護学部に在籍しながら公衆衛生学部の授業履修も可能で、素晴らしい環境で多くのことを学んでいます」と報告を受けました。

何かあったら連絡するようにと渡邊さん(中央右)に支援を申し出てくださったCause学長(中央)
看護学部長らとのディスカッション

イリノイ大学シカゴ校

次に訪問したシカゴでは、看護学部博士課程に在籍する武内紗千さんと学部長を訪ねました。全米で最も多様な人々が住む街といわれるシカゴ。多種多様な留学生が集い、ディスカッションしたり、イベントしたりするというスペースの壁にはDiveristy、Leadershipの文字があしらわれていました。武内さんの指導教官は医療人類学がご専門。日本ではあまり勉強することができない分野ということもあり、留学準備中のフェローに読んでもらうための論文をいくつかご紹介いただきました。

博士課程在学中の武内さん(左)と
助産の授業で扱う赤ちゃんのスキンカラーからも多様性が見て取れる

デューク大学

フェロー3名のうち唯一私立大学に通う山﨑衣織さんは、人口保健科学学部の修士課程に在籍中。山﨑さんも今期授業を履修しているという学部長との面会では、日本、そして世界が抱える人口問題と、学位取得後のフェローが帰国後どのような役割を担っていけるかについて議論をすることができました。充実した設備や図書館、キャンパスのあちこちで思い思いに勉強する学生の姿は私立大学ならでは。8月に渡米して以来日本人に会ったことがないという山﨑さんが、静かな環境でじっくりと考える時間が増え、判らなかったことが判るようになって充実感を感じている、と話していたのが印象的でした。

大学創設者のデューク氏と山﨑さん
Curti人口保健科学学部長(左)と

ノースカロライナ大学チャペルヒル校

現在在籍するフェローはいないものの、デューク大学から30分程度しか離れていないチャペルヒルに位置し、共にノースカロライナ州のリサーチ・トライアングルを構成するUNC。看護学部学生課を訪ね、ディレクターにプログラムの紹介をしました。フェローにも志望者の多い同校。今後の連携が期待されます。

同校シンボルのOld Well

ジョンズホプキンス大学

言わずと知れた公衆衛生学で有名な同校では、公衆衛生学修士プログラム(MPH)の責任者と学部長にお会いしてきました。

オンラインプログラムを組み合わせ、米国在住でなくても、働きながらでも学位取得できるようなプログラムを数多く展開している同校には、日本人向けに作られた日本プログラムもあります。Sasakawa看護フェローは多様性を学ぶため、ボルティモアキャンパスへの入学を対象としていますが、今後看護フェローをこうしたジョンズホプキンス全体のネットワークに加えていただくことは「看護師が社会を変える!」一歩となるだろうと確信しました。

左からMPH責任者Diner-West先生、喜多、MacKenzie学部長、元同窓会事務局長のFine氏

駆け足でしたが、5校それぞれの特徴があり、このダイナミズムの中で看護フェローたちがどのように成長していくか、今後が楽しみとなる訪問でした。

本視察については会長ブログでも発信しています。あわせてぜひご覧ください。

Sasakawa看護フェロー海外留学奨学金プログラム実践状況 アメリカ出張-その1

それぞれのマスク事情 日本とアメリカ アメリカ出張-その2

看護師のストライキ アメリカ出張-その3

アメリカを知る

Sasakawa看護フェロー、本年度最後のフェロー申請を募集中です。ご応募については以下募集要項をご参照ください。